ミコース、ミコシド、マッシュルーム糖
C12H22O11
分子量342.30
2分子のD−グルコースが1,1結合した形の非還元性二糖の一種。結合様式がα,α-、α,β-、β,β-の3種類の異性体があるが、天然にはα,α体が存在する。
(尚、林原で製造している「トレハ」はα,α-型である。)
キノコ類、エビ、カビ、酵母、紅藻、地衣、多くの昆虫に広く分布する。
特に昆虫では、血リンパ中にあって、主要血糖として存在するばかりでなく、不凍剤としての効果を持ち、季節によりその濃度を調節して耐寒性を獲得している。α,α-トレハロースを加水分解する酵素としてはトレハラーゼがあり、多くの生物種および体液、小腸、腎臓をはじめ多くの臓器に分布している。ヒトなどにおいては主に小腸において分解、吸収が行われている。
機能性糖質「トレハ」は既存の糖質にはない多くの優れた機能を持っています。
トレハロースとは砂漠などの厳しい自然の中で暮らす生物の中に存在し、生命の復活現象に深く関係しているといわれる不思議な糖です。
保湿性が高く、食品や化粧品への応用が期待されていましたが、自然界に少量存在するだけの貴重な糖で、実用化は困難だとされていました。
林原はトウモロコシなどに含まれるデンプンを原料に、微生物が持つ酵素を作用させることで、世界で初めてトレハロースを大量生産することに成功しました。
トレハロースには食品の日持ちを長くしたり、食感を良くし、香りを引き立てたり、抑えたりといった働きがあり、食品や化粧品の世界で利用が始まっています。
トレハロースを入れると 一味違った料理の出来上がり
含水結晶トレハロースエネルギー 3.61 kcal/g
甘味は砂糖の45% 素材の持ち味を引き出し僅かに甘味の出る砂糖とは別の調味料と考えてもいい
ふっくらもちもちとした炊き上がり。冷めても美味しくおにぎりやお弁当にぴったりです。
洗ったお米3合に約10gを加え、いつもよりやや多目の水を入れて炊くと、ふっくら美味しく炊き上がります。
しゃきしゃきとした歯ごたえ、食卓の彩りにどうぞ。
一鉢に対して、調味料と同じ感覚でパラパラ振りかけるだけでしゃきしゃき歯ごたえに。
衣はカリカリ、中身はふかふか美味しい揚げ物の出来上がり。
天ぷら粉1カップ(約100g)に対して、約3gを冷水に溶かして調理すると、カリカリ美味しい天ぷらの出来上がり。
ス入りを抑えて、素材の風味や旨みをさりげなく引き出します。
卵4個に対して約10gを溶かして調理すると、ス入りが少ない豊かな風味に仕上がります。
素材の煮くずれが少なく、アクが出にくいお鍋をご家族でお囲みください。
約1リットルの水に対して、約5gを入れると、アクや素材の煮くずれが抑えられます。
ふわっとジューシーな仕上がりは、パクパク食欲増進、お子様にどうぞ。
材料約400gに対して、約10〜20gを加えてよく練って調理すると、ジューシーな味に仕上がります。
お口の中で広がる心地よい旨み、調理の前の冷凍・解凍にも適します。
4人分(普通の大きさのギョウザ20個くらい)の具材に約7〜10gを加えてよく練って仕込んでください。風味豊かで多彩な味に仕上がります。
冷めても柔らかい食感が味わえて、上品な甘さを調節できます。
洗ったお米5合に対して、約20gを加えて蒸し(炊き)上げると、冷めても固くなりにくい生地が出来ます。あんに使う砂糖の約3割〜4割をトレハロースに置き換えると、あっさりとした上品な甘さとなり、小豆の風味が楽しめます。
3時のおやつは手作りケーキ。スポンジやクリームにひと工夫。
スポンジやクリームに使う砂糖の2割〜3割をトレハロースに置き換えると、甘さ控え目のふっくらとしたケーキに仕上がります。
特有の苦味や渋みを和らげ、マイルドな飲み口ですっきりお召し上がりになれます。
コーヒーの苦味、渋味、紅茶の渋味が苦手な方は、カップ1杯に約2gを加えると、マイルドな飲み口になります。甘味が更に必要な時は、砂糖も一緒にお好みの量を追加して下さい。すっきりとした甘さになります。
林原生物化学研究所が、トレハロースが破骨細胞の分化誘導を抑制する作用を持つことを発見し、骨粗鬆改善の機構解明へつながることが期待されている。
(98/11/16 日経バイオテク・オンラインより)
分子安定化による神経変性予防
独立行政法人理化学研究所
脳科学総合研究センター 構造神経病理研究チームチームリーダー 貫名 信行様らが発表
平成16年1月19日
独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、トレハロース(※1)を用いた神経変性疾患の新しい発症抑制法の開発に世界で初めて成功しました。脳科学総合研究センター(甘利俊一センター長)構造神経病理研究チームの貫名信行チームリーダー、田中元雅研究員(現:カリフォルニア大学サンフランシスコ校博士研究員)らによる研究成果です。
ハンチントン病に代表されるポリグルタミン病は、遺伝性の病気で不随意運動や痴呆を引き起こしたり(ハンチントン病)、歩行障害などの小脳症状(遺伝性脊髄小脳変性症)が生じます。病気の原因遺伝子のCAG塩基配列の繰り返しが異常に伸長することにより、異常にのびたグルタミン鎖を含む原因遺伝子産物が、神経細胞に異常蓄積し、神経細胞死や機能異常を引き起こす疾患です。
研究グループは、異常伸長をおこしたポリグルタミンを挿入したモデル分子を作製し、この分子が凝集する機構を研究してきました。その結果ポリグルタミンが伸長することにより、それを持つ分子が不安定化し、凝集体を作りやすいことを見いだし、この凝集を防止する可能性のある化合物を探しました。その過程で二糖(※6)に凝集抑制効果があるものがあり、その中でもトレハロースという糖がモデル分子を最も安定化することにより、凝集を抑制することを見いだし、その効果を伸長したポリグルタミンを発現する細胞モデルでも確認しました。さらにポリグルタミン病のモデルマウスにトレハロースを含む飲料水を投与することによっても病気の発症を遅らせることができることを見いだしました。今後その安全性と効果をヒトの病気できちんと確認することが必要です。またこの構造を元に強力な薬剤を作ることが期待されます。
この成果は、ポリグルタミンの伸長によって引き起こされる分子の不安定化を抑制することにより病気の発症を遅らせる新しい発症予防の方向を示し、同様に異常タンパクの蓄積が発症に強く関わるアルツハイマー病、パーキンソン病、プリオン病などの他の神経疾患の発症予防法の開発にも新たな方向性を示すものと期待されます。
本研究の成果は米国の科学雑誌『Nature Medicine』ウェブサイト上のアドバンスト・オンライン・パブリケーション(1月18日付:日本時間1月19日)に発表されます。
ハンチントン病や遺伝性の脊髄小脳変性症の多くは、その病気の原因遺伝子のCAG塩基配列の繰り返しが異常に伸長することにより、異常にのびたグルタミン鎖を含む原因遺伝子産物が神経細胞に異常蓄積し、神経細胞死や機能異常を引き起こす疾患です。異常に伸びたグルタミン鎖がその病気の発症に強く関わっていることからポリグルタミン病とまとめて呼ばれています。ポリグルタミン病は遺伝性神経変性疾患では最も多いものです。
一般に中高年に発症しますが、ポリグルタミン鎖の長さが長いと若年で発症することからポリグルタミンの長さに依存した神経細胞への毒性がどのようにして生じているかが、その病態を考える上で重要です。近年そのような病態を再現するモデルマウスの解析からポリグルタミン病の神経細胞の核にポリグルタミンを含む蛋白凝集体:核内封入体が形成されることがわかり、これらの病気において凝集体形成が重要な役割を果たしていることが示唆されました。このようにポリグルタミン病はその病態が少しずつわかっては来ましたが、治療法が確立しておらず、遺伝子診断が直接患者さんの治療に結びつかないといった矛盾があり、治療法、発症予防法の確立が急がれています。
研究チームはポリグルタミンを発現する細胞モデルを用いて、伸長するポリグルタミンを発現すると異常な凝集体を形成し、シャペロン(※2)系がその凝集を抑制しようとするにもかかわらず、凝集抑制がうまくいかないと、細胞のプロテアソーム(※3)という分解系を阻害して細胞死を引き起こすという機序を明らかにしてきました。そこで最も上流のポリグルタミンを含む蛋白の構造異常を明らかにするために、ポリグルタミン鎖を安定性の極めて高い蛋白質で構造も明らかにされている蛋白質の一つであるミオグロビン(※4)へ挿入し、ポリグルタミン鎖の構造およびポリグルタミン挿入に伴う(ホスト)蛋白質の構造変化を検討しました。その結果変異型ミオグロビンに挿入された伸長したポリグルタミン鎖は分子内ベータシート(※5)構造をとっていることが判明しました。また、35、50のリピート数をもつミオグロビンは凝集体を形成し始めると分子間ベータシート構造を含んでいることが明らかになり、またポリグルタミンの伸長に伴いミオグロビンが不安定化することが示されました。そこでこの不安定化を抑え、凝集を抑える化合物を検索しました。
Mb−Q35(35ポリグルタミンを含むミオグロビン)を用いて200あまりの化合物を検討したところ、二糖(※6)に凝集抑制効果が認められ、その中でもトレハロースが最も強力でした。そこでトレハロースの効果をポリグルタミンが発現した細胞においてみたところ、凝集抑制効果が認められ、トレハロース合成酵素を発現したところ凝集抑制効果、細胞死抑制効果はシャペロン(※2)のHDJ1と同程度に認められました。さらにトレハロースのMb−Q35の不安定性に対する影響を評価したところ、トレハロース存在下でMb−Q35は正常域のQ12(12グルタミンを持つもの)と同程度になることが示され、これらの結果はトレハロースが分子を安定化し、凝集抑制効果があり、その結果細胞死抑制効果が認められたと考えられました。さらにハンチントン病モデルマウスR6/2マウスの飲料水に2%の濃度で投与したところ生存日数の増加、ロタロッドテスト(※7)などの機能低下の遅延、病理学的な凝集体形成減少を認めました。以上の結果トレハロースは伸長したポリグルタミンによるホスト蛋白の不安定化を抑え、凝集体形成を抑えることにより発症を遅延させたと考えられました。
<補足説明>
要約
砂糖に代わりに、キシリトールを摂取するとき、摂取したキシリトールの大部分は体内に吸収されず、腸に達します。また、吸収されたキシリトールのほとんどは代謝されないで尿中へ排泄されます。
キシリトールのエネルギ値はほぼ0kcalですので、キシリトールは高血糖症(糖尿病)の予防や治療に役立ちます。
細菌には、キシリトールを栄養として利用できる種類と、できない種類があります。
口内や咽頭周辺に生息している虫歯の原因菌であるミュータンス菌や細菌性肺炎を引き起こす肺炎双球菌はキシリトールを栄養素として利用できません。
したがって、キシリトールの頻繁な摂取、特に、キシリトール入りのうがい薬で日に数回うがいをすること、あるいはキシリトール入りのチューインガムを噛むことは、虫歯および細菌性肺炎の予防に役立ちます。
腸内細菌の多くは、キシリトールを栄養として利用します。
腸内細菌がキシリトールを嫌気的に代謝するとき、乳酸や酢酸などの酸が産生され、腸内が酸性に傾きます。
善玉菌(ビフィズス菌)は酸性条件を好むので、その増殖が促進されますが、逆に、悪玉菌は酸性条件を嫌うので、その増殖が抑制されます。
したがって、キシリトールは整腸や大腸癌の予防に役立ちます。
キシリトールは40に昇る国々で肥満や虫歯の予防効果のある食品・医薬品用途として認可されています。日本でも、最近、食品としての使用が認可されました。
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