基原:オモダカ科(Alismataceae)のサジオモダカAlismaorientale Juzepczukの塊茎で、通例、周皮を除いたものである
利尿作用:沢瀉の水製エキスはウサギ耳静脈投与で利尿作用を示し、とくに沢瀉成分のalisol A, alisol Bが活性を示した。また、メタノールエキスはマウス皮下投与で尿量増加傾向を示し、その作用はalisol Amonoacetateが、尿中のカリウム排泄量を有意に増加させることによる。ラットでは、alisol A monoacetateとalisol Bがともに緩和な利尿作用を示し、ナトリウム排泄量を有意に増加させた。さらに水製エキスは、マウスの実験的尿毒症に対して、延命効果が認められている。
循環器作用:沢瀉抽出物をイヌ、ウサギに静脈注射をすることによって、軽度の血圧下降が観察されている。沢瀉中の一種のセスキテルペノイドが、アンギオテンシンIによる血管収縮を抑制し、さらにカルシウムイオンを含まない栄養液中におけるカルシウムイオン及びノルアドレナリンによる血管収縮をも抑制することが認められている。alismolに、動脈収縮抑制,心拍出量減少及び冠血流量増加作用などが認められている。
血液凝固抑制作用:沢瀉煎液は、フィブリン平板法によるウロキナーゼの線溶活性を軽度亢進させる。ヒト血漿で、活性化部分トロンボプラスチン時間を延長させ、凝固抑制作用を認められる。
抗脂肪肝作用:沢瀉粉末、脂溶性分画中のalisol Amonoacetateは、脂肝性飼料で飼育されたラットに対し、肝臓への脂肪の蓄積を抑制した。この作用はcholine, lecithinのほか、ベンゼン-アセトン可溶分画中の成分にもみられ、後者はラットの脂血症の清澄化作用を有するほか、四塩化炭素によるラットの肝障害の予防ならびに治療に有効であった。
コレステロール血症の改善作用:ベンゼン-アセトン可溶分画中の成分は、ウサギの粥状硬化症の改善作用を示した。また、沢瀉のalisol Aおよびそのacetate,alisol Bのacetate, alisol Cのacetateは、高コレステロール食飼育のラットの肝および血中コレステロールを低下させる作用が認められた。
性ホルモンに対する作用:沢瀉エキスは血中progesteroneを有意減少させた。
筋弛緩作用:アセトンエキスは、ラットの摘出膀胱平滑筋を用いた実験で、KClおよびcarbacholによる収縮を有意に抑制した。
免疫賦活作用:沢瀉多糖成分に強い細網内皮系賦活作用が認められた。
尿路結石形成抑制作用:沢瀉の凍結乾燥エキスは、seed chystaの法により、シュウ酸Caの結晶成長凝集に対し阻害活性を示した。
原文:主治小便不利冒眩也。旁治渇。(薬徴)
訳:主として、小便が出にくく、頭が帽子をかぶっているように重く、めまいがするものを治す。また口渇も治す。
性味:甘、寒
薬能:利水・滲湿・清熱
胃苓湯、茵ちん五苓散、啓脾湯、牛車腎気丸、五淋散、五苓散、柴苓湯、当帰芍薬散、猪苓湯、猪苓湯合四物湯、八味地黄丸、半夏白朮天麻湯、竜胆瀉肝湯、六味丸
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